シャフトの長さ
2021/10/15 記事修正
飛ぶドライバーは、シャフトが長くなっています。シャフト長さが飛距離に与える影響などを紹介します。
シャフト長さの測り方
ドライバーの長さは一般的には45インチ、45.5インチとなっています。それ以外には、46.25インチ、46.5インチなど長尺の部類に入るドライバーもあります。購入したドライバーのシャフトには長さが明記されていることもありますので確認してみると良いでしょう。
シャフトが長いとヘッドスピードが速くなる
シャフトは長くなればヘッドスピードは速くなっていきますから、理論的には飛距離が伸びると言われています。その反面、シャフトが長くなればスイートエリア(スイートスポット)でボールを打つことが難しくなってきます。シャフトが長いので打点にバラつきが発生してしまうからです。
シャフトの長さを知るには、シャフトの長さの測り方を知る事が大切です。
シャフトの長さの測り方には2つの方法があります。ひとつはヒールエンド法、もうひとつは60度法です。測り方は2通りあるのですが、どちらの方法で長さを測っているのかは各メーカーによって異なります。つまり、同じ45インチでもメーカーごとに長さの差異が生じる場合もあるということです。
ヒールエンド法
グリップエンドからクラブのヒールエンドまでの長さを測ります。ヒールエンドはクラブに拠っては位置が異なりますので、自ずと長さに差異が発生してしまいます。
60度法
60度の面にクラブソールを当てて、水平線と60度の面の延長線が交差したところからグリップエンドまでの測ります。ルールブックに記載されている方法は60度法です。
シャフトを短くする
シャフトを短くしてしまうと、スイングウェイト(バランス)は軽くなります。シャフトが45インチ・バランスD1のドライバーを1インチ(2.54センチ)短くして、44インチにした場合にはスイングウェイト(バランス)が約5ポイント下がり、C7、C6前後となってしまいます。軽くなれば振りやすくなりますが、スイング軌道が安定しない事もあります。
- 振動数が上がりシャフトが硬く感じる
- ヘッドバランスが軽くなる
シャフトを長くする
シャフトを長くすると、スイングウェイト(バランス)は重くなります。シャフトが45インチ・バランスD1のドライバーを1インチ(2.54センチ)長くして、46インチにした場合にはスイングウェイト(バランス)が約5~6ポイント上がり、D5、D6前後となってしまいます。
シャフトを長くするとスイングウェイト(バランス)が重くなりますので、逆にスイングスピードが遅くなってしまうことがあります。ですから、シャフトを長くする場合にはヘッドの重さを軽くしたり、シャフトの重さを軽くしてスイングウェイト(バランス)を調整する必要性があります。シャフトが46インチ前後のドライバーの場合はスイングウェイト(バランス)がD4、D5(目安)となる場合があります。ハンマーヘッドバランスという言葉がありますが、ヘッド側を重くしつつ勢い良くボールにヒットさせることで少しでも飛距離アップをさせようという考えであることが判ります。
- 振動数が下がりシャフトが柔らかく感じる
- ヘッドバランスが重くなる
シャフトが長くて重いドライバーは要注意
シャフトが長ければ良いという訳ではありません。長さが46インチでバランスD5、クラブ総重量が300グラムを越えてくると、かなり重量感があり、振り難さを感じてしまいます。相当なパワーが無ければ振れないこともありますので、注意が必要です。
シャフトの長さと飛距離
シャフトの長さが変わるとヘッドスピードに変化が現れると言われています。ヘッドスピードに変化が現れるということは、飛距離にも影響をしてきます。飛距離に対して、どれほどの影響を及ぼしているのかを考えてみたいと思います。
シャフトが1インチ(2.54センチ)長くなれば、ヘッドスピードは1m/s程速くなると言われています。ヘッドスピードが1m/s速くなるとボール初速が約1.45倍となります。私の場合、平均ミート率が1.45となりますので、計算式は以下の通りとなります。
- 1インチ = 2.54センチ
- シャフト1インチ = ヘッドスピード1m/s
- ヘッドスピード1m/s = ボール初速1.45倍
- 係数4 × ボール初速1.45倍 = 5.8ヤード
※上の計算式から算出される数値は理論値です。必ず上の計算式に当て嵌まるような数値が算出されるわけではありませんので、ご注意ください。あくまでも概算であり、指標です。私のスイングパフォーマンスで計測した数値となり、概ねの数値となります。
クラブは、長くなってきている
ここ数年でドライバーのクラブ長さ(シャフトの長さ)は、長くなってきています。
以前は、一般的男性用のドライバーの長さが、45インチ / バランスD0~D2 くらいが主流でした。
最近は、45.75インチ / バランスD1~D3 くらいのドライバーが増えてきています。
長くすることで、少しでもヘッドスピードを速くさせて、飛距離アップを狙おうという考えなのでしょう。ヘッドスピードが速くなれば、ボールスピードが速くなります。最近の新しいモデルのドライバーは、ボールスピードを速くさせようという構造を取り入れていますから、ドライバーヘッドの構造と長いシャフトのマッチングが良いのでしょう。
シャフトが長くなるとバランスが変わる
シャフトが長くなれば、バランスが変わってきます。バランス(スイングウェイト)が、重くなる傾向にあります。ですので、長くなった場合には、シャフト重量を重くすることで、ヘッドの効き具合を調整する必要が出てきます。46インチともなれば、バランスがD5~D6というドライバーもあり、振り難さを感じてしまうことがあるからです。
テーラーメイドとキャロウェイのドライバーを参考
標準装着シャフトの場合、45.75インチが主流となりつつあります。
モデル名 | 標準装着シャフト | 長さ | バランス |
テーラーメイド SIM MAX ドライバー 2020年モデル |
TENSEI BLUE TM50 | 45.75インチ | D2.5 |
テーラーメイド M6 ドライバー 2019年モデル |
FUBUKI TM5 2019 | 45.75インチ | D2.5 |
テーラーメイド M2 ドライバー 2017年モデル |
TM1-217 | 45.75インチ | D2 |
キャロウェイ EPIC FLASH STAR ドライバー 2019年モデル |
Speeder EVOLUTION for CW | 45.75インチ | D2 |
キャロウェイ GBB EPIC STAR ドライバー 2017年モデル |
Speeder Evolution for GBB | 45.75インチ | D2 |
テーラーメイド、キャロウェイの場合は、ドライバーヘッドにカーボン素材を多くして、ヘッド重量を軽くすることができていますので、シャフト重量をそれほど重くしなくても、バランスD2程度に留められているという、絶妙なバランスになっています。
カタログ記載数値としては、45.75インチとなっていますが、実測すると46インチあります。46インチといえば、長尺ドライバーに分類されます。知らず内に長いシャフトが装着されたドライバーが、主流となってきていることを知っておくことが大切であり、新しいモデルのドライバーで飛距離アップできたというのは、シャフトの長さが大きく影響している可能性があるとも言えます。
シャフトの長さとメリットとデメリット
最近のドライバーに標準装着されるシャフトの多くは、45.75インチとなってます。そして、トルクも意外と大きくなっており、4.0~5.5くらいとなります。キックポイントは、中調子、先中調子どちらかが多いです。
つまり、長目のシャフトでトルクが大きいということになり、これをベースにして考えます。
長くてトルクが大きいシャフトのメリット
ヘッドスピードが遅いゴルファーの場合、シャフトが長い方がヘッドスピードを速くすることができますし、トルクが多い方がシャフトの撓りを活かしてボールを捕まえられます。
もし、長さは45.75インチでトルクが少ない場合、シャフトの撓りが使えないので、ボールを捕まえられずに、スライスが増えてしまう可能性があります。
長くてトルクが大きいシャフトのデメリット
長目のシャフトでトルクが多い場合、スイングパワーをシャフトが吸収してしまう可能性もあります。とくに、ヘッドスピードが速いゴルファーの場合、シャフトの撓りが大きくなってしまって、スイングスピードにシャフトがついてこれなくなってしまうということもあります。
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