ミニドライバー

2023/10/08 更新

ティーショットは必ずしもドライバーで打たなくてはいけないという決まりはありません。ドライバーに不安があるのであれば、ドライバーに替わるドライビング・クラブを使用するということは、とても賢い判断であると言えるでしょう。

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ミニドライバーとは?

ミニドライバーとは、従来のドライバーよりも、クラブヘッド体積が小さく、クラブ全長が短いドライビングクラブです。フェアウェイウッドに近いスペックとなっており、重心距離が短くて捉まりが良く、クラブ全長が短いので振りやすくて、ミートさせやすいドライビングクラブです。

最近は飛ぶスプーンではなくて、ドライバーが小型化されたようなミニドライバーなるものが登場してきてから、ティーショットで飛ばせるクラブの選択肢が増えました。ミニドライバーは、フェアウェイからも打つことが出来るとされていますが、そのヘッド体積やクラブの視覚的な要素からは殆どティーショット用のドライビング・クラブであるとされています。

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ミニドライバーの飛距離

ミニドライバーと従来のドライバーの飛距離差はどれくらいあるのかを考えてみたいと思います。ミニドライバーと従来のドライバーの大きな違いは、シャフトの長さです。シャフトの長さが異なると飛距離の影響をしてきます。例えば、シャフトが1インチ長くなれば、ヘッドスピードは1m/s程度上がると言われています。私の場合、平均ミート率が1.45となりますので、計算式は以下の通りとなります。

理論計算式

  • 1インチ = 2.54センチ
  • シャフト1インチ = ヘッドスピード1m/s
  • ヘッドスピード1m/s = ボール初速1.45倍
  • 係数4 × ボール初速1.45倍 = 5.8ヤード

従来のドライバーのシャフトの長さを 45インチと仮定して、ミニドライバーのシャフトの長さが43.5インチだった場合には、シャフトの長さは1.5インチの差があります。上述した理論計算式を基に考えると、飛距離差は8.7ヤードとなります。

併せてミニドライバーはヘッドが小さいこと、ロフトの数字も大きいことを考慮します。ロフトが1° 変わると概ね2ヤードから3ヤード飛距離が変わると言われており、ここでは判りやすく「ロフト1°=2.5ヤードの差」として考えます。従来のドライバーのロフト角が10°、ミニドライバーのロフトが15°であると仮定した場合に、ロフト角の差は5°となります。

ロフト角5° × 2.5ヤード=12.5ヤード
シャフトの長さより発生する飛距離差が 8.7ヤード

12.5ヤード + 8.7ヤード=21.2ヤード

従来のドライバーとミニドライバーとの飛距離差は概ね21.2ヤードとなります。あくまでも机上の計算となりますので、必ずしもこの数値になるとは限りません。当たりの良いショットが打てれば、もっと飛距離差を縮めることもできるでしょうし、個人それぞれのスイングの問題もありますから、概ねの数値であると考えて頂ければと思います。

また、上述した計算ではミニドライバーのロフトを15°として計算をしています。ミニドライバーのロフトが12°だったら、14°だったら、もっと飛距離を出すことが出来るであろうと考えられます。

従来のドライバーとミニドライバーのスペック的な影響だけではなく、ミニドライバーの方がシャフトが短くて力強く振りぬいていくことが出来れば、もっと飛ぶであろうと考えられます。

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ミニドライバーを使用するメリット

ミニドライバーを使用するメリットとしては、シャフトが短くて振りやすい、ヘッドが小さいので重心距離が短くなって、ボールを捕まえてコントロールしやすいというメリットがあります。ドライバーが苦手な人、ドライバーよりもスプーンの方が飛ぶと感じる人は、ミニドライバーでのティーショットを試みることで、良い結果を生むことが多いでしょう。もしかしたら、従来のドライバーよりも飛距離が出る可能性もあります。

ミニドライバーが合ってる人

従来の460ccヘッドのドライバーではボールが捕まらなくてスライスが多い人にミニドライバーはお勧めです。ドライバーが苦手、ドライバーが不安、短いシャフトで思い切って振り抜きたい人にお勧めできます。

ミニドライバーとスプーン(3番ウッド)の違い

ミニドライバーとスプーン(3番ウッド)は、何処が違うのでしょうか?
明らかな違いはヘッドの構造が全く違います。

スプーン(3番ウッド)
スプーン(3番ウッド)の方はフェアウェイウッドなので、ヘッド形状がシャローで薄くて、フェースに高さがありません。なので、当たり前のようにフェースの真ん中で打ちやすくなります。

ミニドライバー
ミニドライバーの場合、従来のドライバーよりもヘッド体積が小さいものの、スプーン(3番ウッド)よりもフェースの高さが、セミディープな構造となってます。これにより打点をわざとズラして低スピンが打ちやすくなってます。

スプーン(3番ウッド)は、芝生の上からでも打ちやすくするためにシャロー形状のヘッドとなってますが、ミニドライバーの方は、ボールをティーアップして打つためのヘッド構造となってます。

最近であれば、各メーカーが発表したミニドライバーが中古として出回っていますので、良質なミニドライバーを見つけて、自分のゴルフ・マネジメントに加えてみると良いかもしれません。

ミニドライバーで知名度があり人気があるのは、テーラーメイドのオリジナルワンミニドライバーです。そして、テーラーメイド BRNR MINI ドライバーも人気があります。

ミニドライバーと短尺ドライバーの違い

では、ミニドライバーと短尺ドライバーは何が違うのか? これはゴルフクラブとしての概念というか、もともとの構造が異なります。ミニドライバーは、ヘッド体積が小さ目でクラブ長さ短いドライビングクラブです。

短尺ドライバーは、従来のドライバーのシャフト長さを短くして、打ちやすくバランス調整したドライバーのことです。

詳しくは、短尺ドライバーとミニドライバーの違い という記事で書いてますので併せて読んでください。

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テーラーメイド 歴代ミニドライバー

2014年に発売された SLDR MINI ドライバーがはじめてのミニドライバーとなります。
以下に順番に紹介していきます。

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テーラーメイド BRNR MINI ドライバー

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USモデルが先に発売されましたが、2023年6月23日 日本国内でも発売されました。数量限定です。
ヘッド体積304cc、長さ43.5インチのミニドライバーです。スペック的には 300ミニドライバーに近い感覚です。

特徴的なのは、フェース面の素材がZATECH(ゼイテックチタン)を使用しておりルール適合内で反発力が高くなってます。SIM、SIM2のフェアウェイウッドにも採用されていた素材となり、テーラーメイドのオリジナルな素材となります。他メーカーでは使用されてない反発性能の高い素材です。浅重心過ぎず、深重心過ぎず、バランスの良い重心配置設計となってます。インパクト時にヘッドが上を向き過ぎてしまうような深重心ではありませんので、ロフト角通りの打ち出し角度で飛ばせます。

ロフト角は11.5度、13.5度が用意されてます。

460ccのデカヘッドなドライバーが苦手でスライスが多い人にお勧めできるミニドライバーです。ミニドライバーはヘッドが小さいので重心距離が短くなりますので、ヘッドが返りやすくボールが捕まりやすくてスライスを減らすことができます。

基本スペック

  • ヘッド体積:307cc
  • ロフト角:11.5度、13.5度
  • 長さ:43.75インチ
  • ツイストフェース搭載
  • スピードポケット搭載
  • ゼイテックチタン使用
  • アジャスタブルホーゼル有り
テーラーメイド(日本)公式サイトからの購入となります
テーラーメイド バーナー ミニドライバー 購入icon

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テーラーメイド 300 ミニドライバー

2021年7月16日に発売されるテーラーメイドの新しいミニドライバーです。昔のメタルウッドを彷彿とさせる雰囲気を持ったミニドライバーです。従来のミニドライバーは、どちらかというとフェアウェイウッドから進化した、フェアウェイウッドに近い構造となってました。すると、バックスピン量が増えすぎてしまって、吹け上がってしまうことが多かったです。

テーラーメイド 300 ミニドライバーは、適切な重心設計とマルチマテリアル構造により、スピン量を減らして、高弾道が打てる構造となりました。これにより、今までのミニドライバーよりも飛び性能が高く、優しく打てるドライビングウッドとなってます。

基本スペック

  • ヘッド体積:307cc
  • ロフト角:11.5度
  • 長さ:43.75インチ
  • ツイストフェース搭載
  • スピードポケット搭載
  • アジャスタブルホーゼル有り

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テーラーメイド オリジナル ワン ミニドライバー

テーラーメイド最新モデルのミニドライバー

ミニドライバーといえばテーラーメイドです。
2019年 やっと、テーラーメイドから久しぶりにミニドライバーが登場します。オリジナル ワン ミニドライバーです。USモデルですが、売り切れ必至アイテムなので、興味のある人はお早目に!カーボン素材を使用したヘッドにツイストフェースまでも搭載した、ヘッド体積275ccのミニドライバーです。マットな黒色ベースで引き締まったヘッドがビジュアル的にもイケてます!

SLDR MINI ドライバー、エアロバーナーミニドライバーよりもヘッドが少し大きめとなっており、今までのミニドライバーよりも従来のドライバーに近づいたイメージとなっています。ロフト角は2種類から選択できます。どちらかというとフェアウェイウッドにヘッド形状が似ているので、シャロー形状なヘッドとなっているのでミートさせやすいです。

基本スペック

  • ヘッド体積:275cc
  • ロフト角:11.5度、13.5度
  • 長さ:43.75インチ
  • ツイストフェース搭載
  • スピードポケット搭載
  • アジャスタブルホーゼル有り

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SLDR MINI ドライバー

テーラーメイドから発売されたミニドライバーです。日本正規品も発売されていたようですが、大きく告知をすることなく発売されていましたが、あっという間に売り切れとなりました。今現在では中古で探すしかありません。また、品数が少ないようですので、中古で見つけても直ぐに売れてしまいます。USモデルであれば品数は多いようですがシャフトがとても硬いのでリシャフトを覚悟しなければなりません。となると、USモデルを購入してもリシャフトをしなければいけませんのでコストが嵩みます。

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私もしばらくの間は SLDE MINI ドライバーを使っていた時期がありましたが、ティーショットで活躍をしてくれていました。SLDR MINI ドライバーのヘッドは、16年程前の古いドライバーと同じくらいの大きさでした。小ぶりなヘッドが好きな人には向いているクラブです。一般的な460ccのドライバーを使いたくないという気持ちになってしまうほど安定したショットを打てていました。ドライバーの飛距離から10ヤード~15ヤード差し引いた飛距離でした。

  • ヘッド体積 : 260cc
  • シャフト長さ : 43.5インチ
  • バランス : D3
  • ロフト : 12° / 14° / 16°

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SLDR MINI ドライバー 購入

SLDR MINI ドライバーは少し古いモデルとなりますので、中古での購入となります。中古市場でも品数が少なくなってきましたので、購入される場合は早目の方が良いです。

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Aero Burner Mini Driver

テーラーメイドから発売されたミニドライバーです。エアロバーナーは、テーラーメイドのバーナーシリーズの流れを継承しているクラブとなります。実は1度だけ打たせてもらったことがあるのですが、とても弾き感のあるフェースをしていました。ソールのフェース面近くにスリットが設けられており、そのスリットがボールを弾くチカラを強くしているようです。

  • ロフト角(度) : 12° / 14° / 16°
  • ライ角(度) : 57.0
  • 長さ(インチ) : 43.5
  • 体積(cc) : 253cc
  • バランス : D3

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Aero Burner Mini Driver 購入

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AeroBurner Mini Driver レディス

レディス用のエアロバーナーもあります。レディス用ですから、シャフトが若干ですがソフトなスペックとなっています。と、言いましてもUSモデルですので、一般的な日本人男性のスイングパワーで振れるはずです。グリップが若干が細く感じると思います。

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Callaway Bertha Mini 1.5

実はキャロウェイからもミニドライバーが発表されていました。 Callaway Bertha Mini 1.5 というネーミングで発売されています。残念ながら日本国内では発売されていませんので、購入をするのであればUSモデルのみとなります。または、中古品として出回っているのを狙って購入するしかありません。

もともと、Callaway(キャロウェイ)は、300ヤード スプーンをいちはやく世の中に送り出したメーカーでもあります。併せてキャロウェイに所属しているフィル・ミケルソンがフランケンウッドと呼ばれる、ドライバーのテクノロジーを詰め込んだスプーンを使用していたことでも話題となりました。

PGAツアーに出場しているプロゴルファーのドライビング・ディスタンスのパフォーマンスというのは、ここ数年でとても高まってきています。ドライバーの様に振れて、尚且つドライバーよりは飛距離が出ないけどコントロールを重要視するために開発されたクラブなのでしょう。


※出典:Callaway Golf
▲ Callaway Bertha Mini 1.5 の紹介動画です。ボールのティーアップの高さが興味深いです。


※出典:Callaway Golf instagram

 

 


▲ Callaway Bertha Mini 1.5を使用してティーショットをするニコラス・コルサーツ。
※出典 : Callaway Golf twitter


  • ヘッド体積: 235cc
  • ロフト:12° / 14°
  • シャフト長さ:44インチ
  • バランス:D3

Callaway Bertha Mini 1.5 は 日本国内では発売されなかったということもあり、中古市場でも数が少ないクラブとなっています。なかなか、入手困難となっています。

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ミニドライバーまとめ

ゴルフクラブの中で最も飛ぶクラブはドライバーであることは間違いありません。ですが、3番ウッド(スプーン)、5番ウッド(クリーク)の方がドライバーよりも、飛ぶと感じる人は多いはずです。それは、ドライバーというゴルフクラブに問題がある場合もありますが、どちらかと言いますとゴルフスイングに問題がある場合があります。ですが、当ブログではゴルフスイングや打ち方に関する技術論は言及できません。

ドライバーが苦手、ドライバーが不安という場合は、ドライバーが安心して振りきれるようになるまで、ミニドライバーを使用するという考えも良いでしょう。OBを打たないだけでもスコアは縮まるでしょうし、フェアウェイキープ率が高めれば、ライの良い場所からセカンドショットを打てます。それだけでも、アドバンテージとなるでしょう。

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