低重心ドライバーのメリット
低重心ドライバー の メリット
昨今、ドライバーだけではなく、ゴルフクラブは全体的に低重心が良いとされており、市販されているゴルフクラブの殆どが、低重心となっています。最近では、ドライバーヘッドのクラウン部分にカーボンを採用し、ヘッド上部のクラウンを軽量化し、ヘッドの重量を下方(ソール側)に集中させて低重心化を図っているドライバーも増えています。テーラーメイド M2 ドライバーを元に、クラウン部分にカーボンを採用し、低重心となったドライバーのメリットを考えてみましょう。
クラウンにカーボンを採用してヘッド上部を軽量化
クラウンにカーボンを採用することで、ヘッド上部(クラウン部分)を軽量化することができます。そして、ヘッド全体の重さがソール側に集中することになります。結果、低重心なドライバーとなっています。
ソール側にウェイトを配置することでも、ソール側に重さを集中せることができますが、カーボンを採用することで軽量なヘッドでありながらも、ソール側に重さが集中させることができます。つまり、クラウンにカーボンを採用することで、軽量ヘッド+低重心 が実現できます。
- ヘッドの軽量化
- ソール側に重さを集中できる(低重心化)
ドライバーヘッドを軽くするメリット
昨今、ドライバーヘッドにカーボン素材を使用して、ドライバーヘッドの軽量化を目指しているメーカーが増えています。ドライバーヘッドを軽量化するメリットに注目してみたいと思います。
一般的なドライバーヘッドの重さ
一般的なドライバーヘッドの重さは、約200グラムくらいです。ドライバーヘッドにカーボンを使用したり、軽量チタンなどの素材を使用することで、ドライバーヘッドを軽量化することができます。すると、約200グラムのドライバーヘッドが、約180グラムにすることができます。200グラムから180グラムにすることで、20グラムの余剰重量がうまれます。この20グラムで、ドライバーに飛び性能を持たせることができます。
余剰重量を活かすことができる
ドライバーヘッドを軽くして、余剰重量をつくりだして、ウェイトを配置して、ドライバーの重心をコントロールすることができるようになります。これにより、個性的なドライバーをつくることができます。深重心にしたり、浅重心にしたり、ネック軸慣性を高めたりすることができます。
ドライバーヘッドを軽くして、低重心にすることもできますし、ウェイトを配置して、ドライバーに個性を持たせることもできるようになりました。最近は、ネック軸慣性を高めている、捉まりの良いドライバーが増えています。
このようなウェイトを使用してドライバーヘッドの重心位置をコントロールできるのは、もともとドライバーヘッドが軽量だからです。軽量なドライバーヘッドだからこそ実現できることです。
重心角・重心アングル
低重心 と 有効打点 と ギア効果
低重心にすることで、フェース面上の重心(スイートスポット)からフェース面上部の有効打点が拡がりますから、ドライバーヘッドの重心よりも少し上でボールをヒットする確率が高くなります。自然とボールの重心よりもドライバーヘッドの重心が下方になる状態でインパクトを迎えることができます。
芝生の上から打つ、アイアン、フェアウェイウッドなども低重心となっています。これは、ボールの重心よりも、クラブヘッドの重心が下になる状態でインパクトすることができます。クラブヘッドの低い重心でボールを下から持ち上げるように、すくうように打つことができ、ボールを上げやすいからです。故に低重心のアイアンはボールが止まり難いと言われます。バックスピンを掛けてボールを上げるのではなく、クラブヘッドの重心でボールを上げて飛ばしているからです。似た様なメカニズムをドライバーヘッドにも取り入れているということになります。
低重心のドライバーの場合は、フェース面上部でボールを打つことで、ギア効果が発生し、ヘッドは上を向くような挙動となり、打ち出し角は高くなります。ひと昔前のドライバーのようにバックスピン量を増やして、ボールに揚力を与えるのではなく、ギア効果で高い弾道を打つことができます。ですが、バックスピン量を相殺するような回転をボールに与えることができ、ボールが着地したときには転がりやすくなり、ランが出ます。
スイートエリア上でボールをヒットしやすくなります。縦のギア効果が発生して、ボールに対してバックスピン量が回転する方向と逆の回転を与えることができ、バックスピン量を相殺することができます。だから、バックスピン量が減る、低スピンになり、強いボールで打てるということです。
低重心のメリット
- 有効打点エリアが拡がる
- 打ち出し角が高くなる
- バックスピン量を減らせる
- ランが出やすい
低重心のデメリット
スイングパワーの無いゴルファーの場合は、バックスピン量が少ないことが原因で、ボールに揚力を与えることができずに、ドロップボールになったり、低弾道になってしまうことがあります。この場合、逆に飛距離を落としてしまうこともあります。対策としては、ロフト角を大きくして、打ち出し角度を高くしておくという方法があります。
スイートエリアの拡大
テーラーメイド M2ドライバーは、M1ドライバーよりも重心が深くなっていますので、M1ドライバーよりもスイートエリアが拡大されています。重心が深くなれば、インパクト時にヘッド後方からボールに伝達するエネルギー(慣性モーメント)が大きくなります。反面、バックスピン量が増える傾向にあります。
深重心はスイートエリアが拡がるが、バックスピン量が増えてしまう可能性もあります。ですから、重心位置というのは絶妙なバランスで設計されています。M2ドライバーは基本的には浅重心なドライバーとなります。ですが、M1ドライバーと比べて、重心が深いということです。
M2ドライバーは、適切なバックスピン量が得られる重心深度となっており、重心が浅すぎると、ボールに揚力を与えることができなくなってしまいます。
2018年モデルのテーラーメイドM4ドライバーは、さらに低重心で深重心となっています。
- スイートエリアが拡がる
- 慣性モーメントが大きくなる
2019年 更に低重心化が図られた
テーラーメイドの2019年モデル M6ドライバー、2020年モデルのSIMシリーズは今まで以上に低重心化が図られているモデルです。ヘッドクラウンだけではなく、ソール側にもカーボン素材を使用しており、超軽量ドライバーヘッドとなっています。
超低重心で超深重心のドライバーヘッド
併せて、ドライバーヘッドの後方側のソール面に約46グラムのインナーウェイトプレートを配置することで、超低重心で超深重心のドライバーヘッドとなっています。これにより慣性モーメントを高めてスイートエリアを拡大させることができますし、ドライバーヘッドの直進性を高めることができます。また、フェース面上部でゴルフボールを打ちやすくなりますので、今まで以上に低スピンで高弾道なボールが打てる構造となっています。
ドライバーヘッドの重さは約150グラムくらい
ウェイトの重さが約46グラムということは、ドライバーヘッドの重さは約150グラムくらいになるであろうと逆算推測することができます。ドライバーヘッドの重さが約150グラムにできるというテーラーメイドの製造技術力の高さを窺い知ることができます。
テーラーメイド M6 ドライバー
低重心のドライバーは飛ぶか?
低重心のドライバーは飛びます。
むしろ、飛ばすためには低重心のドライバーが必要です。低重心だからこそ、ボールを高く打ち出すことができるギア効果、バックスピン量を減らすギア効果を得ることができます。
低重心のドライバー
最近のドライバーの殆どは低重心となっています。代表的で、間違えの無いドライバーを紹介します。テーラーメイドのドライバーの殆どは低重心となっています。また、ドライバーヘッドも軽量化が図られており、重心位置をコントロールして、個性的なドライバーが多いのが特長です。もちろん、飛び性能も高いです。
- テーラーメイド Mグローレ ドライバー
ツイストフェース&ハンマーヘッド+ドローバイヤスの入った、捉まえて飛ばせるMグローレドライバーです。スライスに悩むゴルファーにぴったりなドライバーです。
詳細紹介
- テーラーメイド SIM ドライバー
テーラーメイドの超低重心で超低スピンが打てるドライバーです。ある程度のヘッドスピードが無ければボールが上がり難いです。
詳細紹介
- テーラーメイド SIM MAX ドライバー
2020年モデル・超低重心で空力も取り入れて、ヘッドスピードを速くしながらも、低スピンで高弾道が打てるドライバーです。
SIM MAX ドライバー 紹介ページ
- テーラーメイド M6 ドライバー
前作モデル M4ドライバーよりも更に低重心となり、低スピンが打てるドライバーです。
M6ドライバー 紹介ページ
- キャロウェイ マーベリック ドライバー
超低重心、空気抵抗が減らせるヘッド形状、フラッシュフェースにより打点がズレても強く弾いて低スピンが打てます。
マーベリックドライバー 紹介ページ