ドライバーの重心角・重心アングルの説明です。ドライバーの捉まりの良さを左右する要素です。重心角・重心アングルが大きいドライバーはスライスし難いですし、直進性が高くなります。
重心角(重心アングル)
浅重心、低重心で低スピンが打てるドライバーは、当たり前となりました。昨今、重視されてきているのが、ドライバーの捉まりです。可能な限り、スライス回転を減らして、直進性の高い弾道が打てるような工夫が取り入れられつつあり、捉まり重視のドライバーが増えてきました。
ドライバーの捉まりに影響を及ぼすのが、重心角(重心アングル)です。重心角(重心アングル)は、そのドライバーの捉まりに大きく影響してくる要素となります。重心距離と同じように、重要な要素となります。
重心角(重心アングル)のイメージ図
重心角は、重心アングルとも呼ばれます。重心角(重心アングル)は、ドライバーを平らな机上に置き、ヘッドを垂らすようにします。すると、ドライバーヘッドが傾きます。この傾きが、重心角(重心アングル)となります。
重心角(重心アングル)が大きい方が捉まる
基本的にドライバーというクラブは、重心角(重心アングル)が大きい方が、捉まりが良いです。ヘッドを返しやすい、ヘッドターンがしやすいと言われています。ただ、インパクトの瞬間にドライバーヘッドは、衝撃を受けて、フェースが開こうとする挙動をします。ですから、重心角(重心アングル)が大きいドライバーは、ヘッドが開くのを軽減するという言い方の方が適切であると考えています。
重心角と重心距離
重心角と重心距離は、似た様な意味がありますが、全く別です。
重心距離
重心距離は、ネック軸から重心位置までの距離
重心角
ネック軸から見た、重心位置の角度のことです。
- 重心角が大きいと捉まりが良くなります。
- 重心角が小さいと捉まりが悪くなります。
重心角、重心距離は、ドライバーヘッドの捉まりに大きく影響をする要素となります。スライスを減らしたいと考えているのであれば、重心角が大きくて、重心距離が短いドライバーを選ぶと良いということになります。
重心距離よりも重心角(重心アングル)が重要
ドライバーの捉まりやすさ、ヘッドターンのしやすさの目安となっていたのは、重心距離です。重心距離が短いとヘッドターンしやすくて、捉まりが良いとされていました。現代では、ドライバーヘッドの体積は、460ccとなり、大きなヘッドが当たり前となりました。ドライバーヘッドが大きくなれば、自然と重心距離が長くなります。
重心距離が長くても、重心角(重心アングル)を大きく入れて、ヘッドローテーションがしやすい構造にしているドライバーが増えています。重心距離が長くても、重心角(重心アングル)が大きい方が、捉まりが良くなります。
重心角が大きいと捉まりやすい理由
基本的に、ゴルフスイングでは、ドライバーのフェースが、90度開いて、90度閉じるようにインパクトし、さらに90度回転してフィニッシュを迎えます。このフェースローテーションのし易さを左右するのが重心角度となります。フェースローテーションの90度ごとの開閉のし易さを手助けてくれるの重心角であり、度数で表記されます。
重心角が25度(大きい場合)
例えば、重心角が25度のドライバーの場合、インパクト瞬間のフェースローテーションでは、自然と25度は、クラブ自身がヘッドターンをしてくれます。残りの65度は、自分でフェースローテーションをします。自分でフェースローテーションをする度数が少ないので、フェースが開き難く、閉じやすく、結果的に捉まりやすいということになります。
重心角が15度(小さい場合)
重心角が15度のドライバーは、15度しかフェースローテーションしません。残りの75度は、ゴルファー自身がフェースローテーションをして閉じる必要があります。
重心角は、フェースローテーションのし易さを手助けしてくれる要素となります。
重心角の目安
多少の誤差はあるものの、各クラブの重心角(重心アングル)は、以下の表のようになっています。ドライバーの重心角(重心アングル)は、概ね20度くらいとなっているモデルが多いです。
ドライバーの場合、重心角20度以上となると、ヘッドローテーションしやすくなり、ボールが捕まるドライバーとなります。最近、ボールが捕まる、ドローボールが打てるというドライバーの多くは、重心角が20度以上となってます。
重心角の目安 | |
ドライバー | 20度 |
フェアウェイウッド | 22度 |
ユーティリティ | 18度 |
アイアン | 12度 |